ふわっふわの布団は私には合わない
ビンボー家庭で生まれ育ってきた。いや、まるっきりお金のない状態ではなかったのだが、飼い犬の部屋があるような大豪邸(近所にあるのです。マジで)で過ごしたこともなければ、執事、お手伝いさんに囲まれた生活もしたことがない。
中流の最下段くらいのランクでやってきた、という程度であろうか。
だから、あまり豪華なものが登場すると落ち着かない。
煌びやかな外車が出てくるとすくんでしまうし、ロレックスならタグホイヤー、パテックフィリップなど高級腕時計をしている人をみると、傷つけやしないかと心配になってしまう。
食べることは好きだが、二の膳、三の膳なんて状況になると、冷や汗が出てきてしまう。
育ちの問題、というよりも単なる小心者なのかもしれないが、落ち着かないことこの上もない。
ああ、オレはビンボー育ちだな。と感ずるのは布団だ。
夜、床に敷いて寝る、いやいや昼寝の場合も敷いたりするあのお布団のこと。
私は薄くて硬い、いわゆる「煎餅布団」でないと落ち着かない。
たまに旅行先のホテルや旅館で、ふわっふわの布団に出くわすと眠れない。あああ、やはりオレはビンボー人にしかなれないのだ。
昨年だが一昨年だかは失念したが、そのあんまりなお布団状況にしびれを切らせた家内が、私に無断で布団買い直した。
おいおいおい!勝手なことをするなよな!という反応が返ってくるのがよく分かっていたようで、気づいた時にはすでに変更されていた。
捨てられてしまったものは仕方がない、慣れるまでしばらく我慢するかと試してみたが、これがまた具合よいのだ。
雲の上にいるような、とはこのメーカーの惹句なのだがまさしくその通り。
ふわっふわでじつによろしくねむる事ができる。
要するに今まで試したふわふわは私にあっていなかっただけなのだ。そうか、そうだったのか。
雲のやすらぎプレミアムのゆったり眠れる寝具セット。
このおかげでビンボー人生活から脱却出来そうだ。
これで懐が豊かになれればもっとよいのだが、そちらは私がもっと努力せねばならない。